キミを助けたい!


今朝のフジテレビ「とくダネ!」で、
自殺願望のある人を殺害した犯人の話を聞いた。


犯人は、いわゆる闇サイトを主宰していて、
殺人の代行から劇薬の販売まで、ヤバい仕事を請負う代わりに報酬を得ていた。
そこにアクセスした被害者の、自殺をほのめかす書き込みに対し、
それを諫めるどころか、
自殺方法を指南する数回のメールでのやり取りの後、自宅を訪れ、
睡眠導入剤を多量に服用させた上、
頭からビニール袋をかぶせ、窒息死させたという。


…ショックを受けた。
というより、はっきりと怒りを感じた。

私には、うつに悩む友人が、身近に何人かいる。
時には彼らは、追い詰められて、孤独感にさいなまれて、
自殺願望をほのめかすこともある。


…かつて友人は語った。
「自殺願望がある時は、とにかく話を聞いてもらいたいんです。
聞いてくれる人がいれば、自殺願望は和らぎます。
まずはメールで、電話していいか聞いてみて下さい。
すぐにリアクションが返って来たら、話聞いてもらいたいサインです。」


私はその気持ちを解きほぐしたくて、ちょっとでも絶望感から救いたくて、
「あなたを心配している人間が、ここにいるよ。あなたは独りじゃないよ。」
と伝えたくて、必死で、全力で向き合ってきた。
深夜2時に、友人が泣く思いで掛けて来た電話に、二時間応対したこともあった。
そんな私からすれば、犯人はいわば、私の敵だと思った。


このケースだって、親身に話を聞けば、恐らく救えた命、である。
それを、「本人が見取って欲しいと言ったから」と、
その苦しみに便乗して、20万円と引き換えに殺害するとは!
しかも、犯人は私と同世代。
こういうサイトは常に7〜800件あり、削除しても次々作られてしまうそうだ。

怒りのあまり、画面に向かって叫んだ!
「こっちは必死で助けてるんだ!惑わすようなことをするな!」

同じく今日20時、NHK教育福祉ネットワーク」にて、
東京自殺防止センターの活動を見た。
電話の向こうの、自殺をほのめかす相談者に対し、
無条件・無批判に耳を傾け、向き合い、手を差し延べていた。


そうか、それでいいんだ。
私にも、出来ることがあるんだ。友人を救う方法は、間違ってなかったんだ。
…改めてそう思った。
そしたら、何だか救われた気がした。