ダメ絶対音感。


マイミク:大門さんによれば、
世の中には、「絶対音感」ならぬ「ダメ絶対音感」というものがあるんだそうな。


これは、マンガ「かってに改蔵」に出てきた話で、
絶対音感」が、身の回りの全ての音が音階に聞こえてしまう能力を指すのだとすれば、
ダメ絶対音感」は、声を聞いただけで、声優さんが誰か当ててしまう能力。


私の周りには、大門さんを始め、この「ダメ絶対音感」を持っている人が結構いる。
時には、役柄も設定年齢も性別さえも違った、全く違う声色で演技している声を聞いても、
あの声優さんの声だと言い当ててしまうのだ。



そういえば私も、小学校低学年の頃、
夕方のアニメの再放送で、昭和40年代から50年代始めの作品をいろいろと繰り返し観るうちに、
「何だか、鬼太郎(第二シリーズ)の声と、大ちゃん(いなかっぺ大将)の声と、
鉄郎(銀河鉄道999)の声って、似てる気がする!」
と気になってしょうがなかったことがあった。


それに初めて気付いた時は、かなり興奮して、一緒に観ている弟に、
「ね!ね!
今の鉄郎の『メーテルーーーッ!!!』って叫ぶ声さあ、
鬼太郎が戦う時の声と似てるよね?
ね?ね?」
と力説したのだが、彼は、
「…ふ〜ん。そぉ?」
と淡泊なリアクションしか返してくれない。
絶対そうだ!と確信があるのに、うまく説明出来ない悔しさ。
…どうしたらそれを証明できるんだろう?と悩んだ末、
ふとエンディングの「声の出演」の欄を見て、
鉄郎役の野沢雅子さんの名前を覚えた。
で、後日、鬼太郎役にも野沢さんの名前を見つけて、
やっと弟に「ホラね。」と説明出来たわけである。
…思えばそれが、声優さんの名前を覚えた最初だったなあ。



先日、NHKの身体の不思議を検証する番組「解体新ショー」で、
絶対音感は幼い頃に訓練しなければ身に付かない、と紹介されていた。
実は、ダメ絶対音感も同様で、
小さい頃から観ていた(聴いていた)アニメの声優さんの方が、判別しやすいのではないかな?と思う。



ところで、声優さんの声を聞いて、とっさに、
「この声は●●の役の人!」
というイメージが浮かぶ時、
その●●に入る役は、各自にとって最初にインパクトを受けた役であることが多い。
だから、当たり役がいくつもあるベテランの声優さんになると、
聴く人の年代によって、イメージする役もけっこう変わってくる。


7歳年下の同僚:もっちゃんにとっては、野沢雅子さんといえば「悟空」なのだそうだ。
私にとっては、やっぱり「鉄郎」かなあ?
…世代差も好みも、微妙に現れる「ダメ絶対」音感でした。