ある日の郵便屋さん。


仕事帰りに残業をやって、18:30ごろにようやく終わり「やれやれ」と退出したところ、
職場近くの道路の路肩に、真っ赤なカブと、しょんぼりしている若い配達員さんを発見!
何やら途方にくれていた。


ふと見れば、あたりは既に、とっぷりと日が暮れている。
…郵便屋さんが配達に回るには、充分遅い時刻だった。


『どうした?時間内に配り切れなかったのかい?
どうしても今日中に届けなきゃいけない郵便物が、どっさりあるのかい?』


…何となく同情がちに、車でそーーーっと、脇を通り過ぎた。


直後、道を間違えたので、先ほどの道に戻りましたら、
郵便物集配の真っ赤な軽ワゴンが停まった!
そんで。件のカブと郵便屋さんを荷台に乗せて去って行きました!
…ああ、カブが壊れたのね。


『郵便屋さんはさぞかし仕事で煮詰まっているのだろうなあ』と、
メンタル面の心配をしていた私をよそに、
突如現われた集配車が、郵便屋さんとカブを、
「回収!」って感じであっさり乗っけて行ったのが、
何だか妙におかしくて。


郵便局の軽ワゴン車は、手紙やハガキだけじゃなくて、
壊れたカブや、途方に暮れた郵便屋さんも運んでくれるんだなあ。