カラーボール。

おかげさまで、だいぶ歩けるようになって来て、一人でリハビリに行って来た帰り道。


地元の農協へ手続きをしに寄り、窓口でしばらく待っていたら、
ふと見ると、目の前にカラーボールが、二つ仲良く並んでいた。


カラーボールというのは、特殊な塗料の入った、プラスチック製のボールで、
銀行強盗の際、犯人に向かって投げ付ける、アレである。
特殊な塗料は、蛍光カラーで目立つ上に刺激臭がして、一度付いたらなかなか落ちないらしく、
逃走した犯人を逮捕するのに一役買っているという。


金融機関の防犯訓練のニュースではよく見掛けるけど、
直接見たり触ったりしたことがなかったので、ちょっと興奮した私。
機会あればぜひ一度、
「曲者(クセもの)じゃ!出会え!出会え!」
と、犯人に投げ付けてみたいなあ…と、妄想ふくらむ。


そこで、ふと思い出した。
小学生の頃のスポーツテストで、私は「ソフトボール投げ」という種目で、
2メートルという記録を出したことを…。(泣)


…いや、力みすぎたというか、ボールから手を離すタイミングが判らなかったというか。
当時一部始終を見ていた同級生:みっちゃんいわく、
「ボール持って、ツカツカツカッ!と円の中(投球エリア)に入って来たかと思ったらさ、
いきなり目の前の地面に投げ付けてるんだもの!
…笑ったよ、あれは!」


もし犯人に投げ付けても、ヒラリとかわされ、
床一面に塗料をぶちまけてしまいそうだなあ、私。
…それ以前に、うっかり人質に取られたりして。


金融機関の窓口は、私には勤まらないなあ…と、
妄想もシオシオとしぼんでいくのでした。