おひなさま。

私の地元では、ひな祭りを4月にやります。

例年3月末に、春の陽気の中、ウグイスのさえずりとセンバツの熱戦を聴きながら、
嫁に行った姉の分も弟の分も併せておひなさまを飾り、
4月4日の夜に写真のように寝かせて、翌5日に片付けるのが地元での習わし。

片付けが遅れると、娘が婚期を逃す！とも言われております。
…まあ、これは地元に限らず、全国共通みたいですが。

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ところが。
今年は3月末が天候が悪くて、湿気を嫌うおひなさまを出すのに躊躇して遅れ、
静養中の私に代わって、母が頑張って出してくれたのが4/3。
例年通り4/5に片付けるとすると、出したばかりですぐ片付けなきゃいけなくて、何だか淋しいなあ…。

…とか、なごりを惜しんでいるうちに、気付いたら4/7。
おひなさまたちは、もう三日も寝て待っててくれてて、何だか申し訳ない。
そこで、母が仕事に出掛けた後、腰を痛めないように気をつけて、片付けを始めました。

と、そこにフラリと現れた父！
「片付けが遅れると、嫁（い）き遅れちゃうって言われてるからねえ。」
と、言い伝えを気にして、せっせと片付けをする私を横目に、
しきたりなんぞ意に介さない、信長気質な父は、
「そんなバカな。（笑）」
と笑いとばしながら、片付けを手伝うわけでもなく、自室に帰って行きました。

後で彼にその話をしましたら、
「ハッハッハッ！既に嫁き遅れてるじゃん？（笑）」
と、桃太郎侍のように、笑い声も高らかに、バッサリ斬られました。